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「金沢」という歴史

  金沢というと「前田利家の城下町」「兼六園」(雪が残る二日目の朝に予定変更して再訪、撮った構図がガイドブックと同じ絵柄なのにがっくりの写真下)くらいしか、思い浮かばなかった私。街中を歩きながら、ガイドブックやいろんな資料を読みながら、知らないことにいろいろ気付かされる。
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  初日の夜、「四高記念文化交流館」(写真下、重要文化財)という瀟洒な建物のライトアップに出会う。一高が東京、三高が京都というのは知っていたが、四高が金沢とは知らなかった。調べてみれば、明治維新の頃の金沢は人口は東京、大阪、京都、名古屋に次ぐ日本第5位、だから旧制第四高等学校(金沢大学の前身)が置かれたのだろう。
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  江戸幕府の加賀百万石の城下町、藩は内向きの産業や工芸を奨励、そのため「加賀友禅」「九谷焼」などを育成し有名になる。金箔の製造は全国シェアの98%、また京都市や松江市などと並ぶ「日本三大菓子処」だそうだ。 (写真下は観光スポット「ひがし茶屋街」での金箔店での商品、金箔商品は高いから買えないけど、老舗店の和菓子はお土産に買いました)
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  日本に住んでいて、歴史好きとか言いながら、実は「日本」も「歴史」も何も知らないことを感じた北陸一の古都「金沢」の旅でした。(知らないことを知るということは「面白い」)

昭和の香り

  今日(10月22日)は天皇陛下が「即位礼正殿の儀」で即位を内外に宣明されたことで、新しい元号「令和」が名実ともにスタートしたような気持ちになる。

  写真は厚木市内をクルマで走っていて信号待ちのときに、「昭和の香り」がする家屋を高層マンションの間に見つける。(iphone撮影)
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  大体、この「元号」を制度として使っている国は、もはや日本だけになっているそうな。自分自身の生きてきた期間を思うと、昭和>平成であり、昭和の時代の雰囲気感が、何やらとても懐かしく感じる。今から考えると、格差は今ほど少なく、概ね皆がモノ的には貧しいのだが、「今日よりは明日がきっと良くなると確信を持っていた」時代のような気がする。

  還暦を過ぎた自分の残りの寿命を思えば、訪れるであろう次の「即位礼正殿の儀」を見られる確率は相当低いに違いない。昭和、平成、令和の3つの時代を生きたと言われるんだろうか。

  

十字軍物語 第二巻

  読書の醍醐味は興味あるいは好奇心が次々と連鎖していくことかと思う。前回読んだ続編、『十字軍物語 第二巻―イスラムの反撃―』(新潮文庫、塩野七生著)を読む。

  第一巻ではローマ法王が、異教徒に立ち向かえ「神がそれを望んでおられる」、しかも参加すれば免罪(殺人犯でも盗賊でも罪が許される・・・)され、烏合の衆が第一次十字軍を結成して、キリスト教の聖都エルサレムをイスラム教徒から奪還する(西暦1099年)ところまでだった。
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  しかし、第一次十字軍を率いた諸侯が故人となり、ヨーロッパに兵力も引き上げ、駐留軍は大した勢力でない、しかも統率力のあるリーダーもいなくなって、キリスト教サイドは守勢となっていく。キリスト教の支配下にあった地域が奪還されてしまい、法王に新たな十字軍の派遣を求める。しかしながら、結成された第二次十字軍はフランス王と神聖ローマ皇帝に率いられながらも統制が取れずに、ダマスカスのイスラム軍と対峙してわずか4日間で退却してしまうという大失敗の終わる。(1148年)

  この体たらくのキリスト教側と違い、今度はまとまりを欠いていた(領主間で争うだけで団結しない)イスラム領主たちの中から、徐々に傑出したリーダー(最終的にはサラディンというクルド人という少数民族出身)が輩出しだす。そして結局、キリスト教サイドは100年保たずに、せっかく治めていたエルサレムを失ってしまう。(1187年)

  この著書の冒頭に「人材とは、なぜかある時期に、一方にだけ集中して輩出してくるものであるらしい」とあって、第一次十字軍の時にはキリスト教側に、その後は今度はイスラム側にいわゆるリーダーシップを持った人物が出てくる。これなどは、何もこの時代に限ったことでもないし、現代の企業を見ても、リーダーとして(運があったとしても)逸材が出た時期と、その後そのような人物が出ない時期のダイナミックさや業績の差は明らかなんだろう。


十字軍物語 第一巻

  病気だから健康体のときと異なり、現実社会をアチコチ彷徨うことが出来ずに、自分の空想的な好奇心も、このせいであちこち飛ぶのだろうかと思ってしまう。『十字軍物語 第一巻―神がそれを望んでおられる―』(新潮文庫、塩野七生著)を読了。

  元理系にとっては、高校の世界史あるいは日本史で学んだことなど、ほぼ記憶がないのと同然でしかない。鎌倉幕府が出来たのは「いいくに(1192)つくろう鎌倉幕府=1192年」などと覚えさせられて、記憶科目がとっても苦手だった私などは苦痛でしかなかった。現在の教科書では、これが1185年になっているらしい。
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  それが「十字軍」となるとそんなことが数行書いてあっただけで(数分話されただけ?)、深くは教えられずにこの歳まで何も知らずに来てしまったのではないか。なんとなくヨーロッパのキリスト教が正義で、当時はイスラム教など劣った考え、邪悪な宗教などと安易に通り過ぎてきたようではないか。

  ローマ帝国が滅亡して、「暗黒」の中世。カトリック教会は、イエスが受難の聖地、長くイスラム教徒の支配下にあるイェルサレムを奪還すべく、11世紀末に「十字軍」結成を提唱することからこの本はスタートする。

  ローマ法王がキリスト教徒同士の領土争いなどは早くやめて、異教徒に立ち向かえと説く。そのことを「神がそれを望んでおられる」と告げ、西欧の人々を激しく熱狂させる。この巡礼に参加すれば免罪(殺人犯でも盗賊でも罪が許される・・・)され、烏合の衆が西欧各地から参加することになる。

  こうしてフランス、イタリア、ドイツ(ここに書いた国名はまだ存在しない)などから、一元化されない指揮系統の下、神聖ローマ帝国の要請もあり、各々がコンスタンチノープル(現在のイスタンブール)に向かう。キリスト教徒が住む地域はまだいいが、当然歩兵や巡礼者は歩いて行くので、現在のトルコ領内などは異教徒からの襲撃などもあったろうし、食糧なども持たない自己負担の旅なので、残虐極まりない戦闘と蛮行で、「殺戮と略奪」を繰り返していく。

  こうして数年がかりで聖都イェルサレムを奪還するのだが、この後、十字軍は八度、「攻めた、取った、取り返された」といったことの応酬で、200年間にも長きにわたるものである事など全く知らなかった。(このシリーズは全4巻あり)

台湾/韓国、彼我の差はどこから来るのか

  発刊されたばかりの「文藝春秋2019年10月号」の、巻頭に藤原正彦(作家、数学者)の「知らざる国父」というエッセイを読む。

  日韓問題(政治的なので自身のコメントは控える)に揺れる昨今の状況下であるが、朝鮮総督府の殖産局長(経産大臣)を務めた穂積真六郎という人物がいるそうだ。彼のモットーは「日本人のための朝鮮でなく、朝鮮人のための朝鮮」だったらしく、朝鮮の国益を優先しすぎて辞職に追い込まれたという。(彼を描いた韓国人による本は、韓国内で青少年有害図書で発禁処分)

  それに比べて5年間駐在した台湾では、東京帝国大学工学部土木科を卒業後、台湾総督府内務局土木課の技手として就職した八田與一が未だに尊敬されている。

  台湾南部の嘉南平野は灌漑設備が不十分のため、15万ヘクタールほどある田畑は常に旱魃の危険にさらされていた。そこで大貯水池・烏山頭ダムを完成させ、また水路も嘉南平野一帯に細かくはりめぐらす。この水利設備全体が嘉南大圳(かなんたいしゅう)と呼ばれている。この責任者が「八田與一」である。

  台湾からの帰任決まって最後の旅選んだのが、この地、八田がダム建設時に住んでいた宿舎跡地を復元・整備して「八田與一記念公園」として、宿舎なども一般公開されている。誰もがこの地を知っているらしく、「八田」と日本語で発音するだけで、行き方など親切に教えてくれる。(写真はダム湖畔にある銅像、威圧姿勢の立像でなく、八田が困難に一人熟考し苦悩する様子)

  当時の日本人の行動が全て良かったと語るつもりはないのだが、同じ日本の統治下にあった、すなわち同じ雑多な日本人が多数派遣されていた、彼我(台湾、韓国)の差はどこから来るのだろうかと考えている。

プロフィール

風城しん

Author:風城しん
1950年代半ば生まれ。時間があるのでいろんなことに興味を持つ。日々、思うこと、感じたことを少しずつ書き留めて行きます。

2019年2月『直腸癌ステージⅢ』の宣告を受けて即入院手術。4月より半年間の抗がん剤治療、その後、一時的ストマ(人工肛門)閉鎖手術を年末に終え、現在は「経過観察フェーズ」。

【撮影機材】
ニコンD750
AF-S NIKKOR 20mm f/1.8G ED
AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8E ED VR
AF-S NIKKOR 70-200mm F4G ED VR
Ai Nikkor 50mm/F1.4S
AF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8 G ED

ニコン1/J5
ニコン1/V2
1 NIKKOR VR 10-30mm F/3.5-5.6 PD-ZOOM
1 NIKKOR VR 6.3-13mm F/3.5-5.6
1 NIKKOR VR18.5mm F/1.8
1 NIKKOR VR 30-110mm F/3.8-5.6

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