2022/01/18
人はなぜ戦うのか―考古学からみた戦争
このところ、北朝鮮がミサイルを立て続けて発射するニュースを見ながら手に取った本は、『人はなぜ戦うのか―考古学からみた戦争』 (講談社選書、松木 武彦著)。筆者は考古学者、1万年以上続いた縄文時代には戦争はなかったのではないかと。もちろん頭蓋骨に矢じりが刺さった人骨などは発見されているのだが、これは個人的な喧嘩や殺人の類で、集団同士が行う「戦争」ではないとする。

縄文時代が終わり、農耕社会になると(弥生時代)、生産物である穀物には栄養があり、成人の寿命を長く、子どもや赤ちゃんの死亡率を低くする。しかも、加えて「定住」化が進むと、狩猟生活で移動を伴うときより、弱者(老人や子ども)が足手まといにはなりにくく、こうして人口の急激な伸長をもたらす。しかしながら、土地や水の律速、気候不順などにより、常に飢餓のリスクというのが付き纏う。そこでこれを打開するために、近隣同士の「戦争」(集団的闘争)という思想が芽生えたというのが、この本の大雑把な要約だろうか。(もっと奥深いことがたくさん書いてありますが、超短縮版エッセンス)
「飢餓の危機」は未だにかの国にありそうで・・・
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