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ゲームチェンジの世界史

  図書館(あるいは本屋)でフラフラと本の題名を見ながら歩くのが好き、そんなときに見つけた『ゲームチェンジの世界史 』(日本経済新聞出版、神野正史著)。

  世界で起きたゲームチェンジとなった事象を16章に渡り解説する本。「ゲームチェンジ」とは、従来の枠組・常識・ルールがまったく通用しなくなること。繰り返される、泰平の世と激動の時代。人類は数々の「ゲームチェンジ」を経験しある者は繁栄し、ある者は没落していった。
ゲームチェンジ
  この中で第4章「紙と冊子 人が作った記録媒体」について触れてみる。「文字が発明されたことにより、知識の共有と蓄積が可能になり、どんどん技術革新が起きる」のだが、その文字の記憶媒体(メディア)の歴史的変遷は、パピルス→粘土板→羊紙皮、中国で竹簡→紙となる。この紙というのが、それまでのものの欠点を補う画期的発明。これがヨーロッパに渡り、横書き文字と相性の良い冊子(本)となり、巻物などと比べ携帯性や検索性に優れていることが、「知の解放」をもたらした。(ローマ帝国時代、貴族が独占していた法律、恣意的に如何なる解釈も可能だったものが、法情報が解放されたことで平民が力を持った)

  これが更に「活版印刷」と結びつき、更なる「知の解放」をもたらすのは15世紀になってから、これが宗教改革をもたらす。(現代は「インターネット」が新たな「知の解放」をもたらしつつある時代)

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